離乳食の豆乳はどれがいい?選び方から開始時期、アレルギーまで解説

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離乳食に豆乳を取り入れたいけれど、「どの豆乳を選べばいいの?」「いつからあげていいの?」と悩んでいませんか。

栄養豊富な豆乳ですが、赤ちゃんにあげるとなると、選び方や進め方に気をつけたいですよね。

特に、調整豆乳と無調整豆乳の違いや、牛乳との使い分け、そして気になるアレルギーのことなど、知っておきたいポイントはたくさんあります。

この記事では、離乳食に使う豆乳の選び方の決定版として、無調整豆乳がなぜ良いのかという理由から、具体的な市販品の選び方、開始時期の目安、アレルギーへの備え、そして各時期のおすすめレシピまで、専門的な知見を交えながら、わかりやすく解説していきます。

この記事のポイント
  • 離乳食に使う豆乳は必ず「無調整豆乳」を選ぶ
  • 豆乳は牛乳の代わりではなく栄養を補う食材と心得る
  • アレルギーに注意し平日の午前中に少量から試す
  • 調理の食材として中期から、飲み物としては1歳以降に
目次

離乳食の豆乳、結局どれがいい?賢い選び方と注意点

  • なぜ無調整豆乳を選ぶべき?調整豆乳との違い
  • 市販品を選ぶ3つのポイント【国産・無添加】
  • 牛乳やフォローアップミルクとの違いと役割
  • 開封後の保存方法と使い切り方のコツ
  • 豆乳のメリットと知っておきたいデメリット

なぜ無調整豆乳を選ぶべき?調整豆乳との違い

離乳食で豆乳を使う上で最も重要なのは、必ず「無調整豆乳」を選ぶことです。

店頭には「無調整豆乳」「調製豆乳」「豆乳飲料」の3種類が並んでいますが、これらは中身が大きく異なります。

無調整豆乳の原材料は「大豆と水」だけで、大豆固形分が8%以上と定められています。

一方、調製豆乳は大豆固形分が6%以上で、飲みやすくするために砂糖、食塩、植物油脂などが添加されています。

豆乳飲料はさらに果汁やコーヒーなどで風味付けしたもので、大豆固形分は2%以上とさらに低くなります。

赤ちゃんの腎臓はまだ未熟で、味覚も発達途上です。この時期に砂糖や塩分、油分などが添加された調製豆乳や豆乳飲料を与えると、内臓に負担をかけたり、濃い味に慣れて素材の味を嫌がるようになったりする可能性があります。

赤ちゃんの健やかな成長のため、原材料がシンプルな無調整豆乳を選び、素材そのものの優しい風味を体験させてあげることが大切です。

種類主な原材料大豆固形分離乳食への使用
無調整豆乳大豆、水8%以上○(砂糖・食塩などが無添加のため)
調製豆乳大豆、水、砂糖、食塩、植物油脂など6%以上×(砂糖・食塩・油などが添加されているため)
豆乳飲料大豆、水、砂糖、果汁、コーヒーなど2%以上×(糖分が多く、嗜好品に分類されるため)

市販品を選ぶ3つのポイント【国産・無添加】

「無調整豆乳」の中から、さらに赤ちゃんに最適なものを選ぶには、3つのポイントがあります。

第一に、原材料が「国産大豆」かを確認することです。必須ではありませんが、品質管理の観点から安心感を求めるなら国産を選ぶと良いでしょう。外国産の場合は「遺伝子組換えでない」と表示されているものを選びましょう。

第二に、「有機(オーガニック)認証」の有無です。農薬や化学肥料を避けたい場合、農林水産省の厳しい基準をクリアした製品のみに表示が許可される「有機JASマーク」が良い指標になります。

第三に、添加物がより少ないかを確認することです。無調整豆乳は基本的に大豆と水だけですが、製品によっては安定剤などが含まれることもあります。パッケージ裏の原材料表示を確認し、できるだけシンプルなものを選びましょう。これは豆腐を選ぶ際の考え方とも共通します。

これらのポイントは、安全性を重視したい場合の選択基準です。まずは「無調整豆乳」であることを大前提に、家庭の方針に合わせて最適な一本を選んでみてください。

牛乳やフォローアップミルクとの違いと役割

豆乳、牛乳、フォローアップミルクは、それぞれ栄養的な役割が全く異なります。特に牛乳アレルギーがあるからといって、豆乳を代替品と考えるのは栄養学的に正しくありません。

最も大きな違いは、カルシウムと鉄分の量です。牛乳はカルシウムが非常に豊富ですが、鉄分はほとんど含みません。一方、無調整豆乳は鉄分を含みますが、カルシウムの含有量は牛乳の1/7程度と少量です。

フォローアップミルクは、離乳が進むことで不足しがちな栄養素を補うための製品で、特に牛乳では摂れない鉄分やDHAなどが強化されています。

したがって、豆乳はあくまで料理の風味付けや、植物性たんぱく質・鉄分を補うための「食材」と位置づけるべきです。豆乳を牛乳の代わりの主たる飲み物として与えると、カルシウム不足になる恐れがあります。それぞれの役割を正しく理解し、バランス良く食事に取り入れることが重要です。

栄養素(100mlあたり目安)無調整豆乳普通牛乳フォローアップミルク(調乳後)
エネルギー44 kcal61 kcal約64 kcal
たんぱく質3.6 g3.3 g約2.0 g
脂質2.0 g3.8 g約2.5 g
炭水化物3.1 g4.8 g約8.5 g
カルシウム15 mg110 mg約100 mg
1.2 mg0 mg約1.2 mg
DHA0 mg微量豊富に配合

開封後の保存方法と使い切り方のコツ

豆乳は栄養が豊富なため、開封すると傷みやすいデリケートな食材です。

離乳食に使う際は、特に衛生管理に注意が必要です。

開封した豆乳は、キャップをしっかり閉めて必ず冷蔵庫で保存し、2〜3日以内に使い切るのが原則です。離乳食で一度に使う量は少ないため、1リットルのような大きなパックでは使い切れずに廃棄してしまう可能性があります。

そのため、200mlなどの小さなサイズのパックを選ぶのがおすすめです。これなら新鮮なうちに無駄なく使い切ることができます。

また、豆乳は冷凍保存には向きません。冷凍すると水分とたんぱく質が分離してしまい、解凍しても元の滑らかな状態に戻らず、食感や風味が大きく損なわれます。豆乳を使った離乳食の作り置き冷凍も、同様の理由で避けましょう。

もし豆乳が余ってしまった場合は、大人の食事に活用するのが賢い方法です。スープやシチュー、コーヒーと混ぜてソイラテにするなど、使い道は豊富です。家族で消費することを前提にすれば、無駄なく使い切れます。

豆乳のメリットと知っておきたいデメリット

豆乳を離乳食に活用することには多くのメリットがありますが、同時に注意点も存在します。両方を理解し、上手に取り入れましょう。

メリットとして、まず良質な「植物性たんぱく質」が挙げられます。大豆は「畑の肉」とも呼ばれ、植物性たんぱく質は消化しやすく赤ちゃんの体にやさしいのが特徴です。

次に、生後9ヶ月頃から不足しがちになる「鉄分」の補給に役立ちます。また、スープや煮物に加えるだけで、まろやかでクリーミーな風味になり、マンネリしがちな離乳食のバリエーションが広がります。

一方、デメリットとして最も注意すべきは「アレルギーのリスク」です。

大豆は食物アレルギー表示が義務付けられている「特定原材料に準ずるもの」の一つであり、初めて与える際は慎重に進める必要があります。

また、前述の通りカルシウムが少ないため、牛乳の完全な代替品にはならず、栄養が偏る可能性があります。

大豆イソフラボンの過剰摂取を心配する声もありますが、離乳食で使う程度の少量であれば、赤ちゃんへの影響を心配する必要はほとんどありません。

離乳食の豆乳はいつから?進め方とアレルギー対策のすべて

  • 【時期別】豆乳はいつから、どのくらいの量?
  • 大豆アレルギーの症状と初めて与える時の注意点
  • 【中期】豆乳を使った離乳食おすすめレシピ
  • 【後期・完了期】豆乳を使ったアレンジレシピ

【時期別】豆乳はいつから、どのくらいの量?

豆乳を離乳食に導入するタイミングは、赤ちゃんの成長段階に合わせ、慎重に進めることが大切です。

まず大前提として、離乳食初期(5〜6ヶ月)には与えません。おかゆや野菜に慣れてきた離乳食中期(7〜8ヶ月)から、必ず加熱調理したものを少量ずつ始めるのが一般的です。

飲み物として豆乳をそのまま与えるのは、消化機能が整う1歳以降にしましょう。

以下の表はあくまで目安です。赤ちゃんの機嫌や便の様子をよく観察し、その子のペースに合わせて焦らず進めてあげることが何よりも重要です。

離乳食の時期月齢目安1回あたりの目安量与え方のポイント
初期5〜6ヶ月× 与えない
中期7〜8ヶ月小さじ1から始め、徐々に30〜40mlまで必ず加熱調理。スープや煮込み料理に少量加える程度から。
後期9〜11ヶ月45ml引き続き加熱調理。シチューやリゾットなど、料理の幅を広げる。
完了期1歳〜1歳半50〜55ml加熱調理が基本だが、様子を見ながら飲み物としても試せる。ただし少量から。

大豆アレルギーの症状と初めて与える時の注意点

豆乳の原料である大豆はアレルギーの原因となりうるため、初めて与える際は万が一に備え、慎重な手順を踏むことが非常に重要です。

まず、豆乳よりもアレルギー反応が出にくいとされる「豆腐」から試すのがおすすめです。離乳食初期に豆腐をクリアしていれば、中期以降に豆乳へ進むとより安心です。

豆乳を初めて与える際の「黄金ルール」は以下の通りです。

  1. タイミングは平日の午前中に:万が一、発疹や嘔吐、咳などのアレルギー症状が出た場合に、すぐに小児科を受診できる時間帯を選びましょう。
  2. ごく少量からスタート:最初はスプーン1さじ(小さじ1)から。食べ慣れたおかゆなどに混ぜて与えます。
  3. 赤ちゃんの様子をよく観察する:食後、口の周りや体に発疹、赤みが出ていないか、嘔吐や下痢、呼吸の変化がないかを注意深く見守ります。
  4. 間隔をあけて試す:問題がなければ、2〜3日あけてから再び同量を試します。これを数回繰り返し、異常がなければ少しずつ量を増やしていきます。

この手順はリスク管理のためのものであり、過度に恐れる必要はありません。正しい知識を持って安全に進めることが大切です。

【中期】豆乳を使った離乳食おすすめレシピ

離乳食中期(7〜8ヶ月)は、豆乳の風味に慣れるためのシンプルなレシピがおすすめです。

かぼちゃの豆乳ポタージュ
※かぼちゃの自然な甘みと豆乳のクリーミーさが相性抜群です。

  • 材料: かぼちゃ 20g、無調整豆乳 大さじ2〜3、水 少々
  • 作り方:
    1. かぼちゃを電子レンジで柔らかく加熱し、滑らかにつぶす。
    2. 小鍋にかぼちゃと豆乳を入れ、弱火で混ぜながらひと煮立ちさせる。
    3. 必要であればお湯でとろみを調整する。
  • ポイント: さつまいもやにんじんでも美味しく作れます。

たらと野菜の豆乳煮
※たんぱく質とビタミンを一緒に摂れる栄養満点の一品です。

  • 材料: 生たら 10g、にんじん 10g、玉ねぎ 10g、無調整豆乳 大さじ2、水溶き片栗粉 少々
  • 作り方:
    1. たらは茹でて皮と骨を取り、細かくほぐす。
    2. 野菜は柔らかく茹でてみじん切りにする。
    3. 小鍋に全ての材料を入れ、弱火で温め、水溶き片栗粉でとろみをつける。
  • ポイント: たらの代わりに鮭や鶏ささみも使えます。

【後期・完了期】豆乳を使ったアレンジレシピ

離乳食後期(9〜11ヶ月)から完了期(1歳〜1歳半)は、手づかみ食べなどにも挑戦できます。

【後期】鶏ひき肉と野菜の豆乳クリームシチュー
※具材の食感を少し残し、噛む練習にもなるシチューです。

  • 材料: 鶏ひき肉 15g、じゃがいも 15g、にんじん 10g、ブロッコリー少量、無調整豆乳 50ml、小麦粉 小さじ1/4、ごく少量のバター
  • 作り方:
    1. 野菜は5mm角に切る。
    2. 鍋でひき肉と野菜を炒め、水を加えて柔らかく煮る。
    3. 豆乳と水溶き小麦粉を加えてとろみをつけ、最後に茹でたブロッコリーを加える。

【完了期】手づかみ豆乳フレンチトースト
※ほんのり甘く、手づかみ食べにぴったりのメニューです。

  • 材料: サンドイッチ用食パン 1枚、卵黄 1個分、無調整豆乳 大さじ2、バターごく少量
  • 作り方:
    1. 卵黄と豆乳を混ぜて卵液を作る。
    2. 食パンをスティック状に切り、卵液に浸す。
    3. フライパンにバターを熱し、弱火で両面をじっくり焼く。
  • ポイント: 卵アレルギーが心配な場合は、卵なしでも作れます。

総括:離乳食の豆乳はどれがいい?選び方から開始時期、アレルギーまで解説

この記事のまとめです。

  • 離乳食に使う豆乳は必ず無調整豆乳を選ぶ
  • 調製豆乳や豆乳飲料は糖分や塩分を含むため不適切である
  • 無調整豆乳の原材料は大豆と水のみでシンプルである
  • 市販品は国産大豆や有機JAS認定品を選ぶとより安心できる
  • 豆乳はカルシウムが少なく牛乳の完全な代替にはならない
  • 鉄分補給の補助として料理に活用するのが正しい使い方である
  • 牛乳アレルギーの代替飲料として自己判断で使わない
  • 開始時期は豆腐などに慣れた後の離乳食中期(7〜8ヶ月頃)からである
  • 最初は加熱調理したものを小さじ1杯から試す
  • 飲み物としてそのまま与えるのは1歳を過ぎてからにする
  • 大豆はアレルギー表示品目のため初めて与える際は慎重に進める
  • アレルギー症状に備え平日の午前中に試すのが鉄則である
  • 開封後は冷蔵保存し2〜3日以内に使い切る
  • 冷凍保存は成分が分離するため適していない
  • スープやシチュー、おやつなど料理の幅を広げるのに役立つ
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この記事を書いた人

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